コーポレート広報

プロの目⑩ 外部の視点を広報活動に

気候変動や国際情勢、社会の価値観など外部環境が大きく変化している中、社会やステークホルダーとの間で、発信・受信双方向のコミュニケーションをバランス良く行うことが広報活動に求められています。
 記者会見やリリースを通して情報を発信し、メディアの露出を通じて企業や商品・サービスの認知度をアップさせる広報活動も重要ですが、ステークホルダーが企業や組織に求める役割の変化を感知し、読み取り、組織内にフィードバックする広聴活動も広報活動に求められる大事な役割です。

オフィステーブル

広報部門が日頃コミュニケーションを行っているメディアや業界に精通している識者などに、自社に対する率直な評価を直接ヒアリングし、外部の視点で自社の事業活動や広報活動をレビューすることで、新たな視点や気づきが生まれるケースも多くあります。
 多様な価値観への対応が企業に求められる中、社会の変化に柔軟かつ迅速に対応していくには、広報の視点が経営活動に欠かせないものと考え、取り組んでいる企業や経営者も増えています。
 経営層とメディアのキーパーソンとのコミュニケーションの機会をつくり、経営層にダイレクトに外部の声を届ける取り組みも、広報部門ならではの重要な役割です。

4月は多くの企業が新年度を迎えます。決算発表や株主総会などの大きな広報イベントを控え、新たな経営体制による新しい広報戦略や従来とは異なる広報施策の策定が広報部門に求められ時期でもあります。
 広報活動を担っている広報パーソンにとっても、社会の変化や価値観の変容、メディアの関心の変化など、経営層を支えるブレインとしての研鑽が求められます。
 企業と社会とのより良い信頼関係を構築していくために、自社を取り巻く外部の声に真摯に耳を傾け、現在取り組んでいる広報活動を客観的に評価し、新たな広報戦略を策定する一助にしてみてはいかがでしょうか。

2023/3/15