コーポレート広報

プロの目⑮魅力ある発信のためのメディア対応

エイレックスの得意分野は「危機管理広報」だけではありません。今回は、平時における広報活動のレベルアップにつながる情報をお伝えします。

新聞コーナー

◆依然として新聞は重要なメディア

 広告の世界では、年々インターネットの存在感が増しており、既に2022年の広告費でも、インターネットの方がマスコミ4媒体(新聞、雑誌、ラジオ、地上波TV)合計よりも1.6倍以上高くなっています(2023/2/24日本経済新聞)。しかし、2022年に行われた読売新聞社の全国世論調査(郵送方式)によると、新聞報道を信頼し、新聞が事実を正確に伝えていると考える人が7割を超えており、ロシアによるウクライナ侵略や頃中で社会に不安が広がり、事実と異なるフェイクニュースが出回る中、新聞報道に正確性を求める声が多数を占めています(2022/10/13読売新聞)。
 つまり、依然として新聞は特に内容の正確性という点で重要なメディアであり、記者取材を中心とする「メディア対応」が企業の情報発信において、引き続き大変重要な活動要素である、ということになります。

◆「魅力ある発信」にどう繋げるか

 「メディア対応」において目指すべきは、「魅力ある発信」です。社長の力強い言葉やキーワードが並んだ記事は、投資家や社員をはじめとするステークホルダーにとって、非常に魅力的なものとなるでしょう。
 ではこの「魅力ある発信」を目指すにあたって、新聞、および活字媒体としての雑誌も加えたメディアに対し、企業の広報部門としてどうアクションすれば良いでしょうか。会社のトップ広報パーソンである社長をはじめ、社内のキーパーソンにどう発信してもらい、どんな会見やメディアインタビューにするのか、そこに広報部門の力の発揮しどころがあります。
 ここで、良いインタビューとされるポイントをお伝えしましょう。エイレックスでは、「言いたい事を伝えられていること」が大切であると考えています。
 当たり前のようですが、記者が理解し関心を持ち、意図に沿って質問してくるようになっているか。これはまさに、広報活動でよく言われるところの、「認知・理解、共感、行動」です。つまり、記者に発信内容や想いを「認知・理解」してもらい、「共感」を与え「行動」即ち質問や文字化してもらうことです。これを巻き起こすことができているか、が大事です。
 となると、広報部門での事前準備が非常に大切であることがお分かりいただけると思います。キーメッセ―ジの設定はもちろんの事、インタビューを受ける人がこのような状態に自ら達することができるよう、広報部門は頑張りましょう。我々もサポートさせていただきます。

來栖 暁(エイレックス 関西オフィス代表)
2023/10/15